神経痛は脊椎や脊髄の異常や変形などによって知覚神経の圧迫によって起こるケースが多く、発作的な痛みや相当激しい疼痛が足腰や胸、腕などといった身体のさまざまなところに症状が現れます。原因不明の場合が多い中、糖尿病や腫瘍、貧血、薬物、アルコール中毒なども原因にあるといわれています。まずは自分の症状をよく確かめて適切な治療を受けましょう。
漢方では、体内の余分な水分を取り除き血行を良くすることを基準にして治療を進めます。三叉神経痛は瘀血による血行障害で起こることが多いため、まずは瘀血を取り除き痛みを和らげてあげます。【瘀血】とは、漢方医学独特のもので、俗間ではふる血と呼んでいる。しかし、瘀血とは古い血という意味ではなく、瘀は瘀滞の意味であるから、停滞している血液のことを示す。
葛根湯
かっこんとう |
比較的体力があり、悪寒、発熱、頭痛、項背部のこりに用いる。 |
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桂枝湯
けいしとう |
体力がなく虚弱者や老人などの軽症の感冒で微熱、悪寒、頭痛、自然発汗。 |
桂枝加朮附湯
けいしかじゅつぶとう |
寒冷による疼痛が憎悪するような症状のもの。 |
桂枝茯苓丸
けいしぶくりょうがん |
のぼせがあり、血色はよく冷えからくる頭痛、肩こり、めまいがあり、下腹部に圧痛があるもの。 |
五積散
ごしゃくさん |
貧血気味で冷えやすく、易疲労性で胃腸が弱く、熱感や身体痛があるもの。 |
五苓散
ごれいさん |
むやみにのどが渇いて水を飲むにもかかわらず、尿量減少するもの。 |
柴胡桂枝湯
さいこけいしとう |
自然発汗があり、微熱、悪寒、みぞおちがつかえるもの。 |
疎経活血湯
そけいかっけつとう |
瘀血のある人の上下肢痛や片身痛。とくに左下肢が夜間んに痛むもの。 |
大柴胡湯
だいさいことう |
みぞおちが固くはっており、胸や脇腹にも痛みや圧迫感があり便秘ぎみ。 |
桃核承気湯
とうかくじょうきとう |
口唇部や歯ぐきが紫色で、のぼせがあり、便秘ぎみで下肢が冷えて尿量減少するもの。 |
植物名 | 生薬名 | 効能・特徴 |
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アオツヅラフジ | 木防已もくぼうい(根) | 消炎、利尿、鎮痛薬として関節炎やむくみにも。木防已は防已と同類。強い鎮痛作用がある。 |
アカネ | 茜草せんそう(根) | 利尿、止血、通経薬として鼻血、吐血、血尿、血便に。消炎作用が強いことから慢性気管支炎に用いることも。 |
イチジク | 無花果むかか(果実)
無花果葉むかかよう(葉) |
無花果を煎じたものは 緩下作用があり、健胃整腸薬として下痢、便秘に用いる。無花果葉浴剤にすると身体が温まり、神経痛や痔に良いだけでなく、肌をつややかにしてくれる。 |
ウド | 九眼独活きゅうがんどっかつ(根茎) | 発汗、解熱、鎮痛薬として、風邪、頭痛、歯痛、リュウマチ、神経痛に。民間では、ウドの茎と根の生汁で精神不安や強壮剤として服用。 |
エビスグサ | 決明子けつめいし(種子) | 便秘、胃炎、消化不良、口内炎、黄疸、腎臓病、婦人病、肝臓病、神経痛など広範囲での薬効。 |
オトギリソウ | 小連翹しょうれんぎょう(全草) | 月経不順や鎮痛剤としても。(全草を刻み、10~20gに水0.3ℓで煎じた液を患部に湿布したり、浴剤にしてもリュウマチや神経痛、痛風などによい) |
カンゾウ | 甘草かんぞう(主根、横先茎) | 解毒、のどの痛み止め、去痰、消炎、神経痛。(ほとんどの漢方処方に配合。単味では去痰薬として利用) |
クワ | 桑白皮そうはくひ(根) | 利尿、血圧降下作用、血糖降下作用。(清肺湯、華蓋散などの漢方に配合) |