膀胱炎とは、大腸菌、球菌などの細菌が尿道から侵入し膀胱で炎症を起こすものです。原因としてはストレスや過労による疲れや、風邪や無理なダイエットなどでの体力消耗した時、免疫力が低下している時、おしっこに行きたいのにトイレを我慢することなどがいわれています。また、体の冷えなども原因の一因として考えられているようです。
漢方薬では膀胱炎の症状を緩和するだけでなく「膀胱炎になりにくい体質をつくること」が目的で処方されることが多いです。尿道から膀胱に菌が入り、膀胱内の粘膜で炎症がおきて膀胱の働きに支障が出る急性膀胱炎。糖尿病や前立腺肥大など特定の疾患が原因で膀胱の働きが低下することでおこる慢性膀胱炎など症状に合わせた漢方薬を用います。
五淋散
ごりんさん |
高齢者など体が弱い人。体力や気力の充実にも用いられる。 |
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五苓散
ごれいさん |
口渇きがあるものの、尿量減少するもの。頭重、頭汗、悪心がある。 |
清心蓮子湯
せいしんれんしいん |
胃腸の弱い虚弱な人。排尿痛や残尿感があり、冷え性で神経質なもの。 |
大黄牡丹皮湯
だいおうぼたんぴとう |
常習便秘。皮膚は紫赤色、暗赤色でうっ血または出血傾向があるもの。 |
猪苓湯
ちょれいとう |
排尿痛または排尿困難があり、喉が渇き、尿の色は赤いか血尿がでるもの。 |
当帰芍薬散
とうきしゃくやくさん |
比較的体力がなく、冷え性で貧血傾向がありめまいや肩こりがあるもの。 |
桃核承気湯
とうかくじょうきとう |
口唇部や歯ぐきが紫色。冷え、頭痛、便秘、のぼせがあり、尿量減少するもの。 |
八味丸
はちみがん |
疲労倦怠感があり、腰痛があって喉が渇き、排尿回数が多く尿量減少する場合と、逆に尿量が増大する場合があるもの。とくに、夜間多尿のもの。 |