美しい髪はその人魅力を一層引き立ててくれる部分でもあり、美しい髪の持ち主は身体の健康をも表してくれているようです。髪のトラブルは、性別や年齢問わず多くの人が抱える悩みでもあります。薄毛、抜け毛、ハリやコシがなくなってきた、脱毛、白髪などです。整髪料や育毛剤などで外からのケアに目を向けがちですが、髪の毛は自分自身の身体の中から作られていると考えてみてください。
漢方の考えによると、髪は「血余けつよ」といい、血液の一部であると言われています。
貧血などで血が不足すれば身体の末端にある髪の毛まで血液をまわす余裕がなくなり髪は貧弱になります。ドロドロ血液やめぐりが悪い場合も髪質の低下につながります。
美しくツヤのある髪はきれいで豊かな血液が必要なのです。
もうひとつの要素として「性ホルモン」です。
腎がおとろえると女性ホルモンや男性ホルモンの分泌も低下し、白髪や薄毛、脱毛といった症状が出てきます。
ある程度の年齢によるものや、遺伝的な要素もありますが、生活習慣を見直すことでつややかでコシのある健康な髪がよみがえります。
髪が細くなってきた、クセが出てきた
中高年になると腎の力が弱まり、ホルモンの分泌量も減少.腎を強め、増血させると効果的。
若い人は貧血と腎の衰え、バランスの悪い食事、夜更かし、喫煙、ストレスなどが原因。
生活習慣を見直しましょう。
若ハゲ
腎の衰えによる性的機能や精子の製造機能の低下。
バターや肉など動物性脂肪の取り過ぎも皮脂が髪の毛を枯らしてしまう原因。
脂肪分の少ない和食中心の食生活がおすすめです。
抜け毛が多い
細い短毛の場合は、腎の虚弱、栄養バランスなどによる貧血が原因。
若白髪
カルシウムが不可欠なメラノサイト(黒髪のもとになるメラニン色素が作られるところ)は腎が弱まるとカルシウムの吸収が低下。出産などで白髪が目立つようになったら、骨密度が低下している危険性があります。
・黒ゴマ 腎の働きを高め、強精作用があり若い人の白髪に効果的です。
・なつめ 気や血を補う効果があり、髪や肌の潤いを保ちます。
・八味地黄丸(はちみじおうがん)
疲労倦怠感が著しく、四肢は冷えるがほてることもあり、排尿回数が多いもの。胃腸虚弱は向かない。
・六味丸(ろくみがん)
疲労倦怠感が著しく、四肢は冷えるがほてることもあり、排尿回数が多いもの。夜尿症。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
貧血冷えで排尿回数が多く尿量減少し、のどの渇きがあるもの。
関連リンク
・漢方の基本